ドイツのクリスマスと言えば、クリスマスマーケットを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
キラキラとしたイルミネーションに彩られた、可愛らしい屋台が建ち並ぶ光景は、とても綺麗ですよね。
けれど、ドイツ人がクリスマスをどのように過ごしているかを知らない方も多いと思います。
私自身、ドイツに留学するまで、ドイツ人がどのようにクリスマスを過ごしているのか知りませんでした。
ドイツといっても、各地方によって、クリスマスの過ごし方は違います。
私は、ドイツのフランクフルトのホームステイ先で、クリスマスを過ごした経験があります。
今回は、ドイツのフランクフルトでクリスマスを過ごした私が、ドイツ人のクリスマスの過ごし方について、お話したいと思います。
ドイツのクリスマスの過ごし方10選!実際に留学した経験談を紹介!
ドイツ人のクリスマスへの思いは強く、クリスマスの1ヶ月前から準備を始めるのです。
ですので、まずはクリスマスの準備として、ドイツではどんなことをしているのかお話しましょう!
1.クリスマスマーケットが始まる
11月下旬〜12月22日まで、ドイツを中心にヨーロッパ各都市で、クリスマスマーケットが始まります。
ドイツのクリスマスマーケットは、14世紀頃に、クリスマスの準備に必要なものを物々交換する場所として始まったのだそうです。
また、ドイツの冬は寒く、天気も悪く、夜が長いので、どよ〜んとしがち。
長く寒い冬を楽しく乗り切ろうという思いで、クリスマスマーケットが始まったとも言われています。
このアイデア、大正解ですよね。
今やドイツのクリスマスマーケットは、世界中から人が集まる風物詩となっているのですから。
長く寒い夜に温かいホットワインを飲みながら、美味しいものを頬張るのは至福の時間ですよ。
2.クリスマスツリーを用意する
一般的には、クリスマスツリーは12月24日にみんなで飾り付けをするそうですが、私がホームステイをしていたところでは、クリスマスの4週間前からすでに飾っていました。
クリスマスツリーの飾りは、雪の結晶や、小さな人形、キラキラした丸いボールに電飾、ととても華やか。
私のホームステイ先では、クリスマスツリーのてっぺんに、エンジェルが飾られていました。
家の中の照明は薄暗く、暖炉の火がパチパチと燃えていて、なんとも言えない幻想的な雰囲気になるんです。
また、クリスマスの準備として“アドベントクランツ”という、モミの木で作ったリース(輪)に、4本のキャンドルを立てたものを作っていました。
これをクリスマスの4週間前の日曜日に、1本目のキャンドルを灯し、次の日曜に2本目を灯し・・・とクリスマスの到来を待ちます。
ドイツ人って本当にクリスマスを心待ちにしているんですね。
3.クリッペを飾る
私がフランクフルトのホームステイ先で、初めて見たクリッペ。
クリッペとは、ドイツ語で“馬のえさを入れる桶”という意味で、生まれたばかりのキリストが飼い葉桶に寝ていたことから、キリスト誕生の様子を再現した模型のことを言います。
面白かったのは、12月24日までは、飼い葉桶は空っぽで、25日に、赤ちゃんのキリストが置かれていたことです。
きちんと再現しているんだなぁと思いました。
ちなみに、クリッペを飾らない家庭も結構ありますが、もし見たければ教会に置いているので、興味のある方はクリスマスに教会を訪れると良いと思います。
4.アドベントカレンダーをめくる
アドベントカレンダーとは、11月30日に最も近い日曜日から24日のクリスマスイブまで、クリスマスまでの日数を数えるために使われるカレンダーです。
カレンダーの日付の所に窓があり、開けるとお菓子が入っていたりするんです。
それを1日ごとに開けていって、クリスマスの到来を待ちます。
私はお菓子が食べられるという理由から、このアドベントカレンダーが大好きでした。
1度、友達がクリスマスが終わってから、アドベントカレンダーをお土産として買ってきてくれたのですが、その時の窓をバンバン開けれる開放感は、たまらなく楽しかったです(笑)。
アドベントカレンダーは、日本でもアマゾンなどで手に入るみたいですよ。
5.クリスマスプレゼント選び
クリスマスプレゼント選びも、とても重要です。
プレゼントは、子供だけではなく、家族全員がもらえます。
ドイツではクリスマスから新年にかけて、ほとんどのお店が閉まってしまうので、それまでに買い物をしようとデパートは人でごった返しています。
1度ドイツ人の友人と、クリスマスプレゼントを選びに百貨店に行ったのですが、毎年買っているから何を買ったら良いか分からないとボヤいていました。
楽しそうに見えるプレゼント選びですが、毎年家族全員にプレゼントを買うとなると、選ぶのが大変なのかもしれませんね。
6.ニコラウスの日
12月6日は“聖ニコラウスの日”と呼ばれる、クリスマスとはまた別の祭日があるのをご存知でしょうか?
ニコラウスはドイツ版のサンタクロースで、見た目はサンタクロースに似ているのですが、黒い衣装を着ているのが特徴です。
子供達は、ニコラウスからお菓子をもらえるので、この日をすごく楽しみにしています。
クリスマスプレゼントが2回ももらえるなんて、羨ましいですね。
それでは、クリスマスの準備が終われば、当日を迎えるまでです。次に、ドイツのクリスマス当日の過ごし方について、ご紹介しましょう!
7.クリスマス当日は家族で過ごす
日本では、クリスマスはカップルで過ごす日というイメージがありますが、ドイツ(ヨーロッパ全体ですが)では、家族で過ごします。
遠くに住んでいる家族も、この日ばかりは遠方から家族に会う為に、駆けつけます。
独身で家族がいない場合でも、独身の友達同士で集まったりと、賑やかに過ごします。
一般的には、クリスマスイブの24日の夜までに実家に帰り、25日は親戚一同集まるようです。(私のホストファミリーは、親戚は集まっていませんでしたが。)
敬虔なクリスチャンの家庭は、24日の夜には家族で教会に行くそうですよ。
8.クリスマス料理を食べる
一般的なドイツのクリスマス料理は、ローストビーフやガチョウ、鴨、七面鳥です。
それに普段食べているパンに、チーズやサラミ、レバーペーストをつけて食べます。
私のホストファミリーは、ホストが料理嫌いということもあり、買ってきたヘンヒェン(鶏肉の丸焼き)に、マッシュポテト、ザワークラウト、グリーンピースを添えたお料理でした。
飲み物は案外豪華?で、ホットワインに、シャンパン、ビールと色々と揃っていました。
お料理を食べ終わった後は、シュトーレンと紅茶で締めくくりました。
ドイツ人がクリスマスにどんなお菓子を食べるのかについてはこちらの記事をどうぞ↓
9.プレゼント交換をする
食事が終われば、お待ちかねのプレゼント交換です。
私が滞在したホストファミリーは夫婦だったので、プレゼント選びも簡単。
私は、ホストマザーとファーザーニ手袋を渡したのですが、2人からは、赤い可愛いシャツをもらいました。
日本では、クリスマスにプレゼントをもらったのは、子供の頃だけだったので、こうして大人になってもプレゼントを交換できる文化は良いですよね。
10.家でゆっくりと過ごす
プレゼント交換の後は、テレビを見たり、DVDを見たりとゆっくりと過ごしていました。
私のホームステイ先では、家族みんなで映画“トワイライト”を観ていました。当時はドイツ語が話せなかったので、何を言っているのかさっぱり分かりませんでしたが。
薄暗い部屋で暖炉がパチパチと燃え、クリスマスツリーの電飾が部屋を照らしている・・・。
ただ家でのんびりと過ごしているだけなのに、この幻想的な雰囲気の中に過ごすと、とても居心地の良い気分になるんです。
ドイツ人にとって、クリスマスは普段なかなか会えない家族と一緒に過ごせる、とても貴重な時間のようですよ。
それでは最後に、ドイツのクリスマスの過ごし方10選について、まとめておきましょう!
まとめ
ドイツのクリスマスの過ごし方10選
- クリスマスマーケットが始まる(準備)
- クリスマスの飾りをする(準備)
- クリッペを飾る(準備)
- アドベントカレンダーをめくる(準備)
- クリスマスプレゼント選び(準備)
- ニコラウスの日(準備)
- クリスマスは家族で過ごす(当日)
- クリスマス料理を食べる(当日)
- プレゼント交換をする(当日)
- 家でゆっくりと過ごす(当日)
留学で実際にドイツでクリスマスを過ごしてみて、ドイツ人がどれだけクリスマスを大切にしているのかが、よく分かりました。
ドイツのクリスマスは、家の中では賑やかなのですが、外はほとんどお店も閉まっているので、閑散としています。
たまに、ドイツのクリスマスの雰囲気を味わいたくて、と12月24,25日にドイツにやってくる日本人に出会いました。
が、お店や観光施設も閉まっていますので、ご注意くださいね。
クリスマスのお花について、知りたい方は、こちらの記事もどうぞ。ドイツのクリスマスの時期に飾るお花についても、軽く触れています↓
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