Inspirational Nature Pictures by Miyuki Miura
「ホストファミリーと英語で話せない。」

「ホストファミリーと他の留学生とで話が盛り上がっているけれど、中に入っていけない。」

こんな状況だと、ついつい部屋に閉じこもってしまいたくなることってありませんか?

私は、大学の国際交流課で学生の留学アドバイスをしていたのですが、こうして部屋に閉じこもってしまう学生が、毎年何人かいました。

なかには、部屋にこもりっきりだった為に、ホストマザーから直接注意をされてしまったという学生も。

彼女が注意をされてしまった理由は後ほどご紹介しますが、自分の部屋なのに、閉じこもってしまうのはやはり良くないのでしょうか?

私は留学アドバイザーとして働き、また私自身14家族のホストファミリーにお世話になった経験があります。

今回は、大学の留学アドバイザーとして働いていた私が、自身の体験談も踏まえて、ホームステイ先で部屋にこもってしまった場合の対処法についてお話したいと思います。




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部屋にこもるのってやっぱり良くない?

まずは、

基本的に、ホームステイ先で自分の部屋にこもるのは、やめましょう。

そんなこと言われなくても分かっているよ〜という声が聞こえてきそうですが、意外に

「こちらがお金を払っているんだから、問題ないでしょ。」

と、強気に思っている人がいるんです。

いやいや、そういう問題ではありません。

ホームステイの目的は、2つあります。

それは、

  • 語学力の向上
  • 異文化交流

です。

日本とは違う考え方や常識、文化を受け入れ、経験するのもホームステイの目的の1つです。

それなのに、部屋にこもっていたのでは、語学力も伸びないし、異文化交流もできません。

また、ホストファミリーも心配します。

あなたがホストファミリーの立場に立ってみたら、家に来た学生が部屋にこもりきりだと、心配になるのではないでしょうか?

私がホームステイをしていた家庭でも、他の留学生が部屋に閉じこもっていると、

「彼女はどうしたのかしら?」

とホストマザーが学生のことを心配をしていました。

ですので、ホームステイ中はできるだけ部屋にこもらず、積極的にホストファミリーとの交流を楽しみましょう。

そうは言われても、英語が話せないから、会話の輪に入れなくて辛いんだよ〜という声が聞こえてきそうですね(笑)。

私も、学生時代に初めて語学留学をしたニュージーランドでは、会話の輪に入れず苦労しました。

そこで英語があまり話せないなりに、ホストファミリーと交流する方法を3つ実践してみました。

英語が話せなくてもホストファミリーと交流する方法3選

1.語学学校の話をする

私の経験上、ホストファミリーに1番よく聞かれたのが、「語学学校はどうだった?」という質問です。

「学校で友達ができた」や「課外活動に参加した」などの簡単な英語だったら、きっと話せるのではないでしょうか?

もしそれが難しいようなら、授業でこんなことを習ったというのを伝えるのも良いですね。

授業で習った英語ですから、これなら誰にでも話せるはず。

意外とホストファミリーも授業で習った英語に興味を持ってくれるものですよ。

英語の勉強の復習にもなるし、一石二鳥ですね。

2.皿洗いを手伝う

皿洗いを手伝って嫌がる人はまずいません。(笑)

料理の手伝いをするのも、話が弾むので良いですね。

ただ、ホストファミリーによっては、キッチンを使われたくないという所もあるようなので、事前に確認が必要です。

こうしてお手伝いをすると、ホストファミリーにも感謝されるし、会話をするきっかけにもなります。

何でもやってもらって当たり前という考え方でいると、相手に敬遠されてしまいます。

仲良くなりたいならば、相手が喜んでくれることを積極的にする事も大切です。

3.ホストマザーもしくはホストファーザーが、1人の時に話しかける。

大勢で盛り上がっている輪には入りにくいけれど、1対1だと話しやすいということはありませんか?

私は英語がまだよく話せない頃、大勢が話している所では何を言っているのか分からないけれど、1対1だと聞き取れるということがよくありました。

そこであえて1対1で話せる環境を作りました。

ホストマザーかホストファーザーが自分の部屋にいる時に、話す時間があるか直接聞いてみたんです。

みんな嫌な顔をするどころか、喜んで一緒に話してくれました。

もともとホストファミリーになる人は、面倒見が良く、人と交流する事が好きな人が多いです。

たとえ、断られても気にする必要はありません。その時はたまたま都合が悪かっただけです。

自分から積極的に1対1になる機会を作り、どんどん話しかけましょう。

もし、ホームステイ先に子供がいれば、子供を通じて仲良くなるのも良いですね。

ホストファミリーと交流できなくて困っているという方は、これらの方法を試してみて下さいね。

ところで、私は最初に、基本的に、ホームステイ先で自分の部屋にこもるのは、やめましょう、とお伝えしました。

ということは、例外もあるわけです。

次に、自分の部屋にいた方が良い場合について、お話しましょう。

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部屋にいた方が良いケースは?

1.疲れている時

あなたが本当に疲れていて休みたい時は、無理せず、部屋で休みましょう。

疲れているのに、心配をかけまいと、無理して元気そうに振る舞う必要はありません。

ただし、部屋にこもる前に必ずどうして部屋にこもるのか、理由をホストファミリーに説明してから、部屋に行きましょう。

日本人学生にありがちなのが、黙って部屋に閉じこもってしまうことです。

ホストファミリーの立場に立ってみれば、理由も言わずにずっと部屋に閉じこもられると、何かあったのかと心配になりますよね。

理由さえ言ってくれれば、ホストファミリーも余計な心配をする必要がなくなるので、必ず理由を言うようにしましょう。

2.ホストファミリーと相性が悪い時

ホストファミリーと相性が悪いのは仕方がないことです。

無理に合わせる必要はありません。

私も14以上のホストファミリーにお世話になり、そのうち3つのホストファミリーとは、相性が合いませんでした。

そのうちの1つの家からは、追い出されましたし(汗)→詳しくはコチラ

今となっては笑い話ですが、その頃は自分の何が悪いんだろう、と悩みに悩みました。

けれど、ホームステイも当たり外れがあるし、自分に合わないのは仕方のないことです。

ですので、あなたもホストファミリーとどうしても相性が合わない時は、1人で部屋にこもっていても良いと思います。

その場合、ホームステイ先が変えれるかどうかも、語学学校に相談してみて下さいね。

それでは次に、冒頭でお話しした、部屋に閉じこもってホストマザーに注意されてしまった学生の体験談についてご紹介したいと思います。

この話を聞くと、あなたも部屋から出て、ホストファミリーと交流してみようと思うようになるかもしれませんよ。

部屋にこもって、ホストマザーから注意されてしまった学生の体験談

彼女は6ヶ月間ドイツに交換留学に行った学生です。

通常、交換留学は大学が用意をしてくれる寮に滞在するのですが、彼女は自分でホームステイ先を探し、そこに滞在をすることに決めました。

が、1週間もすると、ドイツ語が分からないことがストレスになり、ホストマザーに黙って部屋にこもるようになってしまったそうです。

そんなある日、そんな様子の彼女を見かねたホストマザーが、夕食時に次のように話してくれたんだそうです。

あなたはここに、ドイツ語を勉強しにきたのでしょう。

なのに、部屋に閉じこもってばかりいる。

私はあなたを家族の一員と思っているのだから、悩みがあるのなら、部屋に閉じこもっていないでちゃんと話しなさい。

そして、彼女は自分がドイツ語が分からなくて、ホストファミリーの会話に入っていけないことにストレスを感じていたことを正直に伝えたそうです。

すると、その日の晩からホストマザーが毎晩ドイツ語の絵本を一緒に読んでくれるようになったそうです。

このブログでもお伝えしていますが、語学を学ぶのに洋書は最適の教材です。

それをネイティブの外国人に読んでもらって学べるのですから、これほど語学を伸ばすのに最適な環境はありません。

その結果彼女はたった6ヶ月という短期間で、ドイツ語を聞き取れるようになり、簡単な会話までできるようになったそうです。

帰国後、彼女は

「あのまま部屋にこもっていなくて、本当に良かった。おかげでドイツ語も話せるようになりました。」

と笑顔で話してくれました。

彼女の場合、ホストマザーから話しかけてくれたので、とても運が良かったと思います。

また、ここまで親切なホストファミリーも珍しいでしょう。

ただ、部屋にこもってばかりだと、傷つくこともありませんが、得るものも何もありません。

せっかくの留学を楽しむ為にも、部屋にこもらず、積極的にホストファミリーとの交流を楽しんでみてくださいね。

まとめ・感想

私は、13以上ものホストファミリーにお世話になったのですから、嬉しい経験も辛かった経験も山のようにあります。

ホームステイの失敗談なら、たくさんありすぎて誰にも負けない自信があるほどです。(自慢することじゃないんですが^^;)

また大学の留学担当者として150人以上もの学生の留学をお手伝いをしてきた経験から、ホストファミリーとの出会いや、現地の人との交流が留学生活でどれだけ大切かもよく分かりました。

私自身、これだけたくさんのホームステイを経験し、異文化を経験できたことは、人生の財産だと思っています。

この経験があるから、日本の常識にとらわれず、色々な人の考え方を受け入れられるようになりました。

もしも部屋にこもっていたら、こうした経験をすることはなかったでしょう。

帰国後、後悔しない為にも、ホストファミリーとの交流を楽しんで下さいね。

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