英語の上達には多読が効果的と聞き、一生懸命洋書を読んでいるけれど、全然効果が感じられないと思われている方も多いのではないでしょうか?
その気持ち、ものすごく分かります!
私自身も3カ国語を操るオランダ人に、
「英語を話せるようになりたいなら、洋書を読みなさい!」
と言われ、ひたすら読んでいたのですが、分からないわ、面白くないわで苦痛で苦痛で仕方ありませんでした。
そんな私が今や洋書を読むのが好きになったのですから、人生何が起こるか分かりません。
私は今までに50冊くらいの洋書を読んできたのですが、洋書の多読がどんな勉強法よりも、英語力を上げてくれたと思っています。
今回は洋書の多読が苦手だった私が、読めるようになった方法とその効果について、お伝えしたいと思います。
英語の多読で私が得た効果5つ
- スピーキング力が飛躍的に伸びる
- 複雑な長文が理解できるようになる
- ニュースの英語など難しい英語も聞き取れるようになる
- 単語力がつく
- 英語の深い知識を身につけられる
複雑な長文が理解できるようになったり、英語の単語や深い知識を身につけるのに、多読が効果があるというのは、なんとなくイメージできますよね。
けれど、意外かもしれませんが、多読でスピーキングやリスニングまで伸びるんです。
ただし、昔の私がそうだったように、読み方が間違っていれば全く効果が得られません。
私は何年もずーっと間違った方法で洋書を読み続け、全く効果が感じられませんでした。
間違った洋書の読み方
洋書の多読が効果がないと感じているあなたは、下記のような状態のまま読み続けていませんか?
- 本の内容がほとんど分からない
- 辞書を片手に単語を調べながら読む
- 本の内容が面白くない
昔の私は、このような状態でも、洋書の多読をすれば効果があると信じて、ひたすら洋書を読む努力をしました。
ライ麦畑でつかまえて、Holes、オリエント急行の殺人と、ネットでおすすめされているものを買い漁りました。
洋書を買う時は、1冊の値段も結構するし、絶対読み切るぞー!!と意気込んで買うのですが、どれも5,6ページで読むのが苦痛で辞めてしまう始末。
そうして、「私はなんて根性がないんだろう、もう洋書を読むのは諦めよう」
と何度繰り返しても、すぐに読むのを諦めてしまう自分に嫌気がさし、洋書から遠ざかってしまうことになったのです。
洋書の多読が効果がないと思っているあなたも、このリストに当てはまるところはありませんか?
この状態でも、歯を食いしばって読み続けて、英語をマスターした人もいるのですが、私には無理でした。
ダイエットでもストイックに痩せる人もいれば、ゆっくりでも楽しみながら痩せる人もいます。
私は後者のタイプだったのです。
ですので、今洋書の多読が効果がないと思っているあなたは、努力の方向性が間違っているのかもしれません。
それでも試行錯誤して洋書を読もうとしているあなたは、とても努力家なので、努力の方向性を正せば必ず読めるようになると思います。
そうしてすっかり洋書から遠ざかってしまっていた私ですが、それから5年後にある洋書と出会います。
それから洋書が好きになり多読をするようになったのですが、一体何があったのでしょうか?
早速ご紹介したいと思います。
私が洋書を読めるようになった方法とは?
そうしてすっかり洋書と遠ざかっていた私は、自分は洋書が読めないと思い込み、5年以上も洋書から遠ざかっていました。
ところが、5年後、自分の家族を殺されても、殺人者を赦したルワンダ人の女性がいると知り、
「彼女自身の言葉で書かれた洋書を読んでみたい」
という思いに駆られたのです。
それが、Left to tell(邦題:生かされて)という1994年に起こったルワンダの虐殺について描かれた本です。
詳しくはコチラ→洋書で英語を勉強するのにおすすめの1冊!私が初めて感動で泣いた本
そうして届いた洋書は214ページもある分厚い本だったので、最初は最後まで読めるかな?と少し不安でした。
が、それまで5ページしか洋書が読めなかった私が、214ページもある本を一気に読み終えたのです。
しかも、まるで本の中の世界に入り込んだように、著者が感じていた緊迫感や、悲しみを感じて途中で涙しながら6時間以上も集中して読めたのです。
そこで気づいたのです。
洋書が読めるようになるには、下記の3つの基準を満たしていることが必要なのだと。
- 本を読んでみて、内容がある程度理解できる
- 自分が興味のある本を選ぶ
- 分からない単語は飛ばして読む
私が挫折をしていた頃に選んだ洋書は、この条件を全部満たしていませんでした。
それでは、リストの項目について1つ1つ見ていきましょう。
1.本を読んでみて、内容がある程度理解できる
私が洋書を読めなかった頃、本の理解度は30%くらいでした。
読んでいても内容が分からなくて、苦痛なのに読み進めようとしていたのです。
けれど、Left to Tellを読んだ頃には、5年以上経っており、その間に留学、NHKのラジオ講座や、海外ドラマのフレンズを観たりと、挫折した頃と比べて、随分英語力がついていました。
こうした勉強を3ヶ月〜1年続け、英語力がつけば洋書は読めるようになると思います。
私は自分は洋書を読めないという思い込みのせいで、5年も遠ざかってしまいました。
思い込みって本当に怖いですね。
これから洋書の多読をしようと思っているあなたは、私の経験をもとに、こんな遠回りをしないでほしいと思います。
2.自分が興味のある本を選ぶ
私が洋書を挫折していた頃に選んだ本は、ネットでおすすめはされていたけれど、自分には合っていませんでした。
そうして、本の内容には全く興味がなく、日本語でも読まなかったであろう本ばかりを選んでいたわけです。
そりゃ洋書でも読めるわけがありません。
今考えると、こんな簡単なことに当時の私は全く気付かず、ネットでおすすめされている本を買い漁っては無駄にしていました。
私も今後おすすめの洋書を紹介していきたいと思いますが、必ずあなたが面白いと思う基準で本を選んでください。
確かに他の人がオススメの本は、面白い確率は高いですが、絶対ではありません。
日本語で読んで面白いと思った本の洋書があれば、それを読んでみるというのも良いですね。
例えば、太宰治が好きならば、走れメロスの英語版を読んでみるのもおすすめです。
できれば、洋書は手にとって選んでもらうのがベストですが、洋書の取り扱いは書店よりもアマゾンなどのネット販売の方が圧倒的に多いと思います。
その場合、有名な洋書でしたら、図書館で借りられるものもあるので、一度探してみてはいかがでしょうか?
調べてみたところ、私のおすすめのLeft to tellや走れメロス(Run, Melos!)は、図書館にありました。(大阪の図書館ですが)
またYou Tubeで無料でオーディブック(書籍を朗読したものを録音した音声コンテンツのこと)が公開されているものもあります。
一度聞いてみて、内容が分かるようでしたら、本を購入されてみてはいかがでしょうか?
詳しくはコチラ→You Tube英語字幕付きの動画を紹介!皆が知ってるあの童話とは?
分からない単語は飛ばして読む
分からない単語を飛ばすというのは、本の70〜80%は理解しているけれど、残りの単語が分からないという時に、有効な方法です。
洋書が読めなかった頃の私は、本の内容が30%しか理解していないのに、この方法を試そうとしたわけです。
そりゃ、飛ばしまくりで洋書が読めるようになるはずがありません。(笑)
その結果、辞書で一語一句を調べることになるのですが、これがまた面倒くさくて嫌になるという負のスパイラルが起こっていました。
英語の内容がある程度分かっていれば、少しくらい単語が分からなくても、文脈から単語の意味が予想できるようになるのです。
今でも洋書を読む時は、本によっては80%ほどの理解度ですが、単語を調べることはまずありません。
そうして、調べる苦痛からも解放され、面白い本をたくさん読むようになった私は、洋書の多読で効果的に英語を身につけることができたのです。
もしかしたら、留学、NHKのラジオ講座や、海外ドラマなどで英語を学べるんだったら、それだけでいいわと思われる方もいるかもしれません。
確かに、これだけの勉強でも日常英会話は話せるようになります。
ただ私自身、あらゆる方法で英語を勉強してきて、洋書の多読ほど、英語の深い知識を得られるものはないと思っています。
日本語でもそうですよね。
普段から本を読んでいる人は、博識で活字にもとても強いです。
やはり、英語でもそうした知識が豊富な人はかっこいいなと思います。
時には本以外もアリ!英語の多読をするのに私がおすすめできるサイト
本以外にも、こちらのDMM英会話のニュースは、ニュースを読ませる為の工夫がされているので、読みやすいです。
こうして簡単な英語から慣れていき、徐々にレベルを上げていくのがおすすめですよ。
まとめ
私は英語をマスターするための1番の近道は、洋書の多読をすることだと思っています。
今まで英語の達人と呼ばれている人の英語の勉強法をたくさん見てきましたが、多読なしに英語をマスターした人はいません。
私は洋書を読めるようになるまで、随分遠回りしましたが、それでも読めるようになって本当に良かったと思っています。
本を読むことで英語の知識が増え、また著者のセミナーや講演会に行き、通訳なしで講演を理解できるようにもなりました。
英語の多読なんてムリ!と匙を投げてしまう前に、ぜひ一度私のおすすめする方法を試してみてください。
洋書を読めるようになると、また1つ世界が広がりますよ!
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こんにちわ。洋書を読み始めようと思い、このブログに出会いました。
一つ質問ですが、読み進めていくときに「単語を調べない」とありますが、英語の多読で私が得た効果5つの中に「単語力のアップ」というものがあります。ほとんどの方のブログをみると、洋書を読むときには単語を調べないと記載があります。ここの部分を実体験からもう少し教えていただけますか?
初めまして。ご質問を頂き、ありがとうございます。
私の経験からお話をさせて頂くと、私もAirberryさんのように、英語をマスターしているほとんどの人が「洋書を読む時は単語を調べない」ということを参考にしました。
そして、他の人がおすすめしている、「ライ麦畑でつかまえて」や「オリエント急行の殺人」の洋書を購入し、単語を調べずに読もうとしました。ですが、もともとそんな難しい洋書を読めるほどの
英語力もないのに、単語を調べずに読もうとしたんです。
もちろん読めるほどの英語力がないのに、単語を調べずに読んでも理解できないので、すぐに挫折しました。調べて読み続けても英語力は上がると思いますが、調べて読むのは私には苦痛だったんです。
それで私は洋書を読むことができない、と諦めてしまったのですが、そうではなく、自分が数ページ読んでみて、内容の70〜80%くらいは理解できる洋書を選ぶことが大切だと気付いたんです。
そして、残りの20〜30%の単語は理解ができなくても、調べずに読み進める方が楽に洋書を読むことができ、かつ単語力も自然についてくると、実体験から言えます。
洋書は英語をマスターする最高の教材だと思いますので、ぜひ楽しみながら読み続けてみて下さいね。
回答いただき、ありがとうございます!参考にさせていただきます。