美しい雪の結晶の画像
Inspirational Nature Pictures by Miyuki Miura
洋書を読むことは、英語を勉強する上でとても重要です。

英語のプロと言われる同時通訳者や外交官の方達は必ず大量の洋書を読まれています。日本語でも語彙を増やす為には、本を読むのが効果的なのと同じですね。

とは言っても、日本語の本を読むのと洋書を読むのでは、その苦労は雲泥の差。

私も、最後まで読み終えることができる洋書に出会えるまで、何冊の洋書を無駄にしたか分かりません。

それでもそんな私でも一気に読み終えることができた本と出会えたのです!

今まで私のように、洋書を読むのに何度も挫折した方は「出会った本が悪かった」と思いましょう(笑)

それでは、私が洋書で初めて泣いて、最後まで読み終えることができた本をご紹介したいと思います。




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洋書で英語を勉強するのにおすすめの1冊!私が初めて感動で泣いた本

私が生まれて初めて感動で泣いた洋書は、この本です。

Left to tell(邦題:生かされて) 著者:イマキュレー・イリバギザ

冒頭でもご説明しましたが、この本に出会うまで、ネットで初心者にお勧めの洋書を検索しては、アマゾンで取り寄せていました。

アルジャーノンに花束を、ライ麦畑で捕まえて、Holesなどなど・・・・

洋書は結構値段が高いので、買う時には、

「絶対この本は完読するぞ」

と意気込んで買うのですが、全て5ページほど読んで終わってしまう状態でした。

そんな私が時間も忘れてのめり込み、途中何度も泣いた本です。

一体どんな本なのか、簡単にあらすじをご紹介しましょう!

left to tellのあらすじ

1994年、ルワンダ。100日間で100万人のツチ族が虐殺されます。

きっかけは、「フツ族大統領がツチ族に殺された」というラジオ放送。

放送を聞いたフツ族が、突然殺戮者に変貌し、今まで隣人や友人であったツチ族を殺し始めます。

著者のツチ族のイマキュレー・イリバギザは、父親の知り合いのフツ族の牧師のトイレに、7人の女性と一緒に隠れて生活をすることになります。

「イマキュレーはどこだ?」

外からはナタを持って彼女を探し回る殺人鬼の声が聞こえ、彼女は父から貰ったロザリオを手に、小さなトイレの中で懸命に神に祈っていました。

「捕まったら殺される」

極度の恐怖で祈ることもできなくなり、聖書を口の中に押し込み、力の限り噛みしめ、神の言葉を飲み込もうとするイマキュレー。

そんな状況の中、何度も奇跡が訪れ彼女は生き延びます。

そして、3ヶ月後に外に出た彼女は、両親、兄、弟が既に殺されていたことを知ります。

「悲しみ」などという言葉では表せないほどの深い悲しみと絶望が押し寄せ、

「フツ族を全員殺してやりたい」

という思いに駆られます。

そして、彼女は大好きな母と兄を殺し、自分の命を奪おうとした男と刑務所で出会います。

あまりにも衰弱し、変わり果てた姿の犯人を見たイマキュレーは、彼に同情します。

そして一言、

「あなたを赦します」

と犯人に伝えます。

赦すことで、彼女の心は和らぎました。

「赦すことでしか、自分自身を救うことはできない、癒すことはできない」と。

家族愛、揺るぎない信仰心、絶望的な状況で希望を持つ大切さ、赦すことの大切さを教えてくれる、全ての人に読んでもらいたい1冊です。

それでは次に、英語を勉強するのに、この本をおすすめする理由をお話しましょう。

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おすすめの理由1:比較的簡単な英単語が使われている

genocide(虐殺)や、machetes(ナタ)など、特殊な英単語も出てきますが、ほとんどの英語は簡単な単語が使われています。

ですのでTOEIC500点くらいあれば、完読できるのではないでしょうか?

Left to tellは全部で214ページもあるので、いくらストーリーが良くても、英語が難しければ最後まで読むのは厳しいと思います。

また日常生活で使われる英語もたくさん出てくるので、日常英会話を覚えたいあなたにも、とても役立つと思います。

おすすめの理由2:ストーリーにのめり込む

最初のパートは、ルワンダで虐殺が始まるまでの背景、イマキュレーさんの育った環境について詳細に書かれています。

その後フツ族の大統領の乗っていた飛行機が墜落し、突然フツ族がツチ族を襲いかかる所からは、話の展開がとても早く動き出します。

何より殺人鬼が探し回る中、トイレに隠れて必死に祈るイマキュレーさんの恐怖や緊張感が伝わってきて、一気に読んでしまいます。

そしてトイレから逃げ、奇跡的に助かる場面や、生前に兄のダマシーンさんがイマキュレーさんに宛てた手紙の内容などは涙なしでは読めません。

214ページもあるのに、気がつけば最後まで読み終えたという感じです。

辞書を引く時間も惜しかったので、分からない単語は読み飛ばして読んだところ、4時間程度で読めました。

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おすすめの理由3:人生観が変わる

私がちょうどこの本と出会った頃に、著者のイマキュレーさんが東京の慶應義塾大学で講演会すると知り、東京まで会いに行ってきました。

実際にお会いした(といっても舞台で講演しているの見ただけなのですが)イマキュレーさんは、黒人のとても美しい女性でした。

私は普段人のエネルギーやオーラなどはあまり感じないのですが、イマキュレーさんを見た時は、ものすごい強いエネルギーを感じました。

彼女が話し出すと、それまでざわついていた会場が一気に静まり、誰もが一語一語を聞き逃さないよう彼女の話に聞き入っていました。

  • 今まで親切だった友達や近隣の人々は突然殺戮者になった日のこと
  • 100日間フツ族の神父の家のトイレに隠れ、7人の女性と一緒に過ごしたこと
  • フランス軍がツチ族を助けに来たが、殺戮者を目の前に途中で見捨てて逃げたこと
  • 自分の家族を殺した殺人者を赦せるようになったこと
  • 赦すことでしか自分自身を救うことはできなかったこと

などを話してくれました。

講演中殺された家族を思い出し、涙する姿を見て、こちらまでもらい泣きしてしまいました。

何年経っても悲しみは癒えることはないけれど、それでも前に進もうとする彼女の強さ、犯人を赦す寛大さ、孤児を支援する優しさにとても感動しました。

実際にお会いしたイマキュレーさんは、素晴らしい人格者で、極限の状況でも人はこんなにも強く優しくなれることを学びました。

本当にこの本に出会えて良かったです。人生観が変わる本だと思います。

まとめ

それでは、Left to tell のおすすめ理由をまとめておきましょう!

おすすめの理由1:比較的簡単な英単語が使われている・・・genocideなど特殊な英単語も出てきますが、ほとんどは簡単な単語です。日常会話も多く出てくるので、日常英会話の勉強にも最適です。
おすすめの理由2:ストーリーにのめり込む・・・著者の緊張感がこちらにも伝わってきて、一気に読み終わってしまいます。
おすすめの理由3:人生観が変わる・・・あまりにも本に感動したので、著者の講演会に参加しました。想像以上に素晴らしい女性で、この本と出会えて本当に良かったと思いました。

イマキュレーさんの講演会では、私は通訳機なしで、彼女の話を聞くことができました。今まで英語を勉強してきて、本当に良かったと思えた瞬間です。

タイトルの“Left to tell”の邦題は、“生かされて”です。

綺麗に訳されているなとも思いますが、やはり原題の方が、「伝える為に生き残った」というニュアンスが強いと思います。

英語が分かるようになると、こうした日本語訳との違いが分かるというのも楽しみの1つですよ。

私の人生観を変えた1冊。ぜひ1度読んでみてくださいね!

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