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オーストラリアに留学をするかどうか迷っているあなたにとっては、オーストラリアの英語のなまりがどの程度なのか気になるのではないでしょうか?
私は以前大学の国際交流課で、学生の留学相談の窓口を担当していました。
その時に、オーストラリアへ留学を検討している学生から、
「オーストラリアの英語のなまりってきついんですか?」
という質問をよく受けました。
現地で、オーストラリア英語のなまりが身についてしまうのを恐れていたようです。
実際はどうなのでしょうか?
私は大学職員時代にオーストラリアに実際に留学した数十名の学生から、体験談を聞くことができました。
今回はその経験をもとに、オーストラリア英語のなまりについてお伝えしたいと思います。
オーストラリア英語のなまりはうつる?聞き取れないって本当?
オーストラリア英語のなまりについて
オーストラリア英語のなまりは、住む地域によって変わってきます。
これは、日本でも関西弁や博多弁があるように、どこの国でも同じですよね。
オーストラリア英語のなまりで、特徴的なものをいくつかご紹介しましょう。
Dayをダイと発音 例:today トゥダイ
Rの音を発音する 例:important インポルタント
Thをティと発音する 例:I think アイ ティンク
Canはカンと発音する 例:I can’t アイ カーント
単語のスペルを見て頂ければ分かるのですが、そのままローマ字読みをしている感じです。
また単語の読み方が違うだけでなく、イントネーションも違います。
私の友人で18歳の頃から10年間オーストラリアのシドニーに住んでいた女性がいるのですが、オーストラリアなまりの英語を身につけていました。
私は、彼女に英語の全体のイントネーションや単語の読み方の違いから、オーストラリアにいたのかなと思いました。
けれど、英語を母国語とする外国人は彼女が、
「Hello」
と一言話しただけで、彼女がオーストラリアで英語を身につけたことが分かったようです。
どうやらネイティブにはHelloの一言だけで分かるほど、オーストラリアの英語のイントネーションというのは違うようです。
実は私も1度だけオーストラリア人の英語のなまりが聞き取れなかった経験があります。
20代後半ごろに仲が良かったオーストラリア人の友人がいたのですが、ひょんなことから彼女の両親と会うことになったのです。
彼女と話す時は、1度も英語が聞き取れないことはありませんでした。
ところが、彼女の両親と話をした時、英語のなまりがきつすぎて、何を言っているのかさっぱり分からなかったのです。
私の友人が、英語で通訳をしてくれたほどです。
長年英語を勉強してきて、ある程度話せると思っていたので、これにはさすがにショックを受けました。
友人は当時30歳だったので、ご両親は60代くらいだったでしょうか。
ですが学生から聞いた話では、最近のオーストラリアの若者は、なまりのない英語を話すようになってきているようです。
それでは実際に、オーストラリア英語のなまりはうつるのでしょうか?
オーストラリアに留学した学生の体験談をもとに、お伝えしたいと思います。
オーストラリア英語のなまりはうつるのか?
これからオーストラリアに留学を検討していあなたにとって、1番気にかかるのは、
「オーストラリア英語のなまりはうつるのか?」
という問題ですよね。
結論から言うと、1年や2年程度の留学であれば、オーストラリアの英語のなまりが身につくことはありません。
語学留学、交換留学にしても、学校の先生はなまりのない綺麗な英語を話すので、初心者はその人達から英語を学ぶことになるからです。
私の大学の上司なんか、
「オーストラリアのなまりを身につけられるだけの英語力をつけてこい!」
とスパルタ式に学生にアドバイスをしていましたが(笑)
確かに上司の言う意見も一理あると思います。
今までたくさんオーストラリアに留学をした学生を見てきましたが、帰国後にオーストラリア英語のなまりを身につけた学生に会ったことはありません。
1度オーストラリアに交換留学をした学生の、プレゼンテーションを聞かせてもらった事があるのですが、彼はたった1年で驚くほど綺麗な英語を話せるようになっていました。
1年前は、オーストラリアの大学で正規の授業を受けるだけの英語力がなかったにも関わらず、です。
「英語の勉強頑張ったんだなぁ」
と感心しながら、彼のプレゼンを聞いていました。
彼曰く、1番の敵は“オーストラリア英語なまり”より、“日本語英語なまり”だそうです。
その為、日本語英語なまりを徹底的に直そうと努力したのだとか。
そのおかげでたった1年で、外国人講師にも褒められるほど綺麗な英語が話せるようになっていました。
ただ、1〜2年の語学留学や交換留学なら、なまりはうつらないのですが、最初から現地の企業で働いたり、最初は語学学校に通っていたけど途中から働き出すと、なまりはうつるようです。
前述した私の友人も、18歳の頃から現地の企業で10年間も働いていたので、すっかりオージーイングリッシュを身につけていました。
性格や服装もオーストラリア人のようになっていましたね。
それ以外にも、語学学校に通わず、現地でできた友人や彼と一緒に過ごしていると、当然のことながら彼らの英語のクセが身についてしまいます。
以上の理由から、オーストラリアに1〜2年以内の留学をする場合は、英語のなまりがつく心配をしなくても大丈夫かと思います。
オートラリアに英語の留学を考えている方へのアドバイス
「オーストラリアに留学をしてみたい」
という方には、英語のなまりなど気にせず、オーストラリアへ留学をすることをおすすめします。
私は今までたくさんオーストラリアに留学した学生と出会いましたが、そのほとんどが帰国後、
「またオーストラリアに帰りたい」
と話すほど、オーストラリアが気に入っていました。
実際現地で日本語教師として働いたり、大学卒業後にオーストラリアの大学院に進学を決めた学生も多数いました。
1度シドニーに交換留学をした学生に、シドニーの何がそんなに良いのか聞いてみたことがあるのですが、
「都会にいるのに、少し街を出ただけで大自然がある。人ものんびりしていて気候も良い。そしていろんな人種がミックスされているので、日本人でも違和感がない。」
と話してくれました。
こういったことは、現地に行ってみないと分かりませんよね。
もし特に行きたい国がなく、ただなまりのない綺麗な英語を身につけたいのであれば、私はイギリスの北部の方へ留学をすることをおすすめします。
英語の標準語の定義というのは難しいですが、国際英語として全世界で認められているのは、イギリス英語だからです。
ですので、基本留学は自分の行きたい国に行き、留学の目的が「綺麗な英語を話したい」という理由であれば、イギリス北部に留学をすることをおすすめします。
まとめ
それでは、オーストラリアの英語のなまりについてまとめておきましょう!
- 一部の単語の読み方や、イントネーションが違う。
- 年配のオーストラリア人の英語はなまりがきつく、聞き取れない場合がある。
- 最近のオーストラリア人の若者は、なまりのない英語を話すようになってきている。
- 1〜2年の留学なら、オーストラリア英語のなまりが身につくことはない。
- 現地の企業で働いたり、語学学校に通わず現地でできた友人や彼と一緒に過ごしていると、彼らの英語のクセが身についてしまう。
またこれからオーストラリア留学をする人へのアドバイスは、下記のとおりです。
- 実際に現地に行って経験してみないと分からないことがあるので、基本は「自分の行きたい国に行く」ことがおすすめ。
- 国際社会で通じる英語を身につけたいなら、イギリス北部へ留学することがおすすめ。
オーストラリアは物価や家賃も高いのに、一度留学した学生はほとんどまたオーストラリアに戻りたがります。
それくらい魅力ある国なのでしょう。
これからオーストラリアへの留学を考えている方は、ぜひ参考にしてみて下さいね。
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